先日、全国のラッパーさんに声をかけて、僕のインストアルバムにラップを乗せてもらうという企画を実施したところだ。

(いずれアルバムが出るので、聴いていただけると嬉しいです。)

それにしても、こういった企画は、すべて自分で考えて好きなようにデザインして実施できるから非常に気楽だ。

以前のように、上司や他部署の人等に根回しをする必要もない。

しかも、「うまくいかなくてもまあいいや」って感じなので、さらに気楽だ。

以前、上司や同僚に対して、その仕事がどんなにどうでもいいものだとしても(例えば、ひたすら文章の体裁を綺麗に揃えるとか、会議で椅子や机を一糸乱れずに並べるとか)、「どうでもいいんですよね」なんて口が裂けても言えなかった時代とは全然違って、実に本音で生きている感じがする。

バカバカしいことには、身が入らないタイプなので、良いと思ったことをすぐに行動に移して、結果がはっきり出るというのは、細かいことが嫌いな僕には合っていると思う。

主体性をもって行動するというのは、こういうことなのだろう。

主体性について

主体性とは、「自分の意志・判断で行動しようとする態度」(大辞泉)だという。

こう考えると、公務員時代は主体性をもって行動できたケースは数えるほどしかない。

でも幼少の頃は誰だって、”主体性の塊”のような存在だったはずだ。

腹が減ったら食いたいと主張し、眠たければ眠る。

僕が主体性を失った経緯としてはおそらく、小学校から管理教育が始まり、中学校で締め付けられ、社会人となって組織に所属することで組織に押しつぶされ、完全に消えたのだと思う。

ちなみに失っている本人は失っていることに気がつかないというのが、この問題の厄介なところだと、組織を離れてわかる。

とはいえ、今でこそ主体性を発揮しやすい環境なのだが、それでも気づけば忘れてしまっていることがあるのが僕の実情だ。

それくらい、僕にとって主体性を持つということは難しいことなのだろうと思う。

そりゃそうだ。

習慣として主体性を持たずに生きてきたのだから。

『運命を創る』

今からでも主体性を回復できる方法を示してくれたのが、『運命を創る』(安岡正篤著)という本だ。

なお、この本は自己啓発本の中でも、かなりの良書であると確信している。

本にはこんなことが書いてある。(かなり砕いているので違っていたら申し訳ない)

  • 個人が組織にいる場合、個人の思いで物事が決まることはほぼない。
  • たいていは、組織の都合で物事が動き、個人の自由な意思や行動は許されない。
  • そうしているうちに、個人が自己を失い主体性も失われていく。
  • 個人が主体性を失えば、いずれ組織もダメになっていく。

でさらに、主体性を回復するためにはどうすればいいのかについて詳しく書かれているのが、この本の最高なところだ。

これを実践することで、失った主体性を回復できるのであれば、試してみる価値があるだろう。

主体性を回復するための18カ条

またまた砕いて列挙してみると、

  1. 食事に注意する
  2. 睡眠をしっかりとる(質が大事)
  3. 悪い習慣をやめる(タバコなど)
  4. 適度な運動をする
  5. 一喜一憂しない
  6. すぐに悲観しない
  7. 精神的に動揺しても、平常通り仕事する
  8. 失敗するたびに仕事を嫌にならないこと
  9. 仕事にしっかり打ち込むこと
  10. 自分の能力を的確に捉えること
  11. その仕事が生涯の仕事とするに足りるか考えること
  12. 何が自分の心を満足させるか考えること
  13. 日常的に追求すべき明確な目標を持つこと
  14. 人に対して親切で誠実であること
  15. やましいことをしないこと
  16. 人格を向上すること
  17. エキスパートになる努力をすること
  18. 信仰、信念、哲学を持つこと

18カ条の実践

18カ条にあるものは、一見して実践が簡単そうに見えるが、いざやってみようとするとどれも難しいように感じた。

特に感情に関わる部分が大きいものは、さらに難しいと思う。

しかも、多すぎてどこから手をつければいいかわからないという。。。

そこで僕は、この中でもコントロールしやすい要素に注目することにした。

感情が伴うもの、例えば「一喜一憂しない」や「すぐに悲観しない」なんかは、コントロールが難しいので、とりあえずガン無視。

手間なく取り組めるもの、かつ、一人で取り組めるものを狙うと良さそうだということで、例えば、この5項目だ。

「11.その仕事が生涯の仕事とするに足りるか考えること」

一人の時間を持てば頭の中だけで実行可能

「12.何が自分の心を満足させるか考えること」

上に同じ

「16.人格を向上すること」

本を読んだり、奉仕したり

「17.エキスパートになる努力をすること」

好きな仕事についてであれば、苦にならず続けられる

「18信仰、信念、哲学を持つこと」

古典を読んで考えればできそう

なお、この本でも、人格の向上のためにやることとして、教養に努めることを勧めており、その方法として読書や趣味をすることを挙げている。

「エキスパートになる努力」については、嫌な仕事をしている状態では難しいと思う。

はっきりいって、無駄に時間を奪われている状況でもあると思う。

そのまま過ごせば、時間を無駄にするだけでなく、主体性を失ったまま人生を歩むことになりかねないということだ。

だからこそ、仕事が自分のやりたいこととマッチしているかどうかが重要なのだと思う。

しかも、今の仕事が自分の心を満足させるものであれば、それだけでほぼクリアできる項目があるので、他の項目に取り組む時間ができる。

自分のやりたいことと仕事がマッチしているというのは、かなり重要なのだ。

自己分析のための本

この記事を読んでみて、「はたして今の仕事は、自分の心を満足させるものなのだろうか」と考えた方もいると思う。

自分の人生はパーフェクトなのかと。

正直いって、まだはっきりはわからないという人も多いのではないだろうか。

そういう僕も完璧ではないが。

そんな方のために、僕は年間100冊以上の自己啓発本を読んでいるマニアであるが、自己分析をするために役立ったと思う本を紹介して終わろうと思う。

『一度しかない人生を「どう生きるか」がわかる100年カレンダー』(大住 力 著)

この本は、自分の人生の終わりを意識させてくれるので、自分の望みが見えやすいと思う。

「信仰、信念、哲学を持つこと」にもつながり、主体性を回復させる一助にもなるだろう。

この本はたまにKindle Unlimitedのプランに含まれることもあるので(2022年3月20日現在よ見放題対象)、こちらのサービスだと他の自己啓発本も含めてお得に読むことができるので、読みまくって教養に努めたいという方には、心の底からオススメしたい。