過去を振り返ってばかりいると前に進めない説

僕は昔から過去を振り返るのが好きだ。

それは今も変わっていない。

今でも「なつかCM」を見ては、ノスタルジーに浸る日々を過ごしている。

病んではいない。。。と思う。

でも10年ちょっとくらい前までの僕は、さらに強烈な過去への執着があった。

これでも軽くなった方なのだ。

例えば、過去を振り返るだけに飽き足らず、「戻りたいなぁあああっ」と強く思っていたのだ。

誰しもそういう時はあるのではないかと思うが、僕の場合はかなり強烈な方なのではないだろうか。

しまいには「時間よ止まれ!」と本気で願っていた時期もある。

「なんで止まらないんだよおおおおぉっ!」という感じで諦めるのだが。

特に日曜日の夜なんか、その思いは強かった。(意味がちょっと違うかな?)

それでなぜそこまで思いが強かったのかというと、現状に不満があったからだ。

だから「あの頃は良かったなぁ」、「戻りてぇなぁ」という感じだった。

僕なりの現実逃避だったのだろう。

とは言っても、その不満を解消するために、やっていたことといえば過去を振り返ることだけ。

過去を振り返っているだけだったので、当然、現実は何も変わらなかった。

完全に「流されて生きている」、「反応しているだけ」という感じだった。

末人=僕だった。

今は、過去を振り返っても「戻りたい」とは思わない。

そこが昔と違うところだ。

後ろばっかり見ていた僕が変わった経緯

なぜこうも考え方が変わったのか。

それは、自分の頭で考えるようになったこと、環境が変わったこと、本の影響を受けたこと等、色々あると思う。

ただ、変わってきた時期だけははっきりしている。

それは、だいたい10年くらい前だ。

その頃は、相変わらず現状に物足りなさを抱えており、さらに当時の職場がまさにブラック企業、いや、スーパーブラック企業のような感じになっていて、「きっついなぁ」と思い始めている時期だった(その頃の話は改めて書こうと思う)。

周りは「これが普通だ」「耐えられないやつはダメなやつだ」ぐらいな感じで過ごしていたけれど、僕は「明らかにおかしいよね?」「なんか理不尽じゃね?」と、違和感を感じ始めた状況であった。

そんな感じで追い詰められていくうちに、人生を変えるための行動を始めたのもこの頃からだ。

まず目をつけたのは、農業起業だった。

人生の楽園を見過ぎていたせいだとは思うが、改めて言語化すると「なんか自然に囲まれていて豊かになれそう」という、何れにしてもふざけた動機だったためか、農業起業については、本を読んだだけで挫折した。

だが、初めて公務員以外の選択肢について考えたということは、自分にとって大きな一歩だったと今では思う。

それまでは、公務員以外の生き方がないと本気で思っていたのだから。

その一歩は、天動説をみんなが信じている世界で、ふと「実は地球が動いてるんじゃね?」と疑問を持った感じに近い。

それでも「いやいやいやいや、そんなはずはない」という感じで、「どうせ公務員をやめることはできないのだろうな」と心の奥底で変化を拒んでいる状況がそれから10年くらい続くわけだが、少しでも公務員の世界だけで全うする人生に疑問を持ったことは大きかった。

また、農業起業の本を読んでいる間に、「あっ、自分は農業をやりたいわけではないのだな。ただ、この状況から抜け出したいだけなのだな」ということに気がつくことができたことも大きい。

つまり何かを変えるには、自分の望みを知らなければ無理なのだということもわかったということだ。

その後も、心の奥底では無理だと思っているので、行動自体は微々たるものではあったが、継続してきた。

例えば、すがるような思いで音楽関係のコンペティションに応募したり、やりたくもない仕事の資格の勉強をするなど、かなり迷走してここまできたわけだ。

未来を見据えて行動するように

気づけばその時には、過去を振り返るよりも、二つの未来を見据えて生活している状況になっていた。

一つの未来は、そのまま公務員をやっている未来、もう一つは、やめて何か別のことをしている未来だ。

でも、「公務員以外に生きるの無理でしょ」と心の奥深くで思っていたから。

いわば、未来に向けてアクセルを踏みながらブレーキをかけていたというイメージだ。

現状にもそれなりに満足している時期があったり、不満な時期があったり、なかなか踏み出せない状況でもあった。

ただ、アクセルを踏んでいるので、少しずつ動いていた。

過去を振り返り「あの頃に戻りたい」と考えていたうちは何も変化はなく、視点を未来に移し始めたころから行動が生まれ、少しずつ変わってきたという話だ。

でも、これは現実で考えても同じなのではないだろうか。

後ろを向きながら歩いても、目的地に辿り着くことはおろか、正しい方向に進むことすらできない。

その結果は、自分の意図しないところ、よくわからないところに辿り着くだけだ。

目的地に向かうときは、前を見て進まなければならないというのは、考えてみれば当たり前のことなのだ。

過去を振り返ってばかりいると、前に進めない説

これは間違いない。

過去を振り返っている人は、いますぐ振り返るのは少しにして、未来のありたい自分を考えてみてもいいだろう。

追伸:今月2月5日にインストの1stアルバムをリリースしますのでぜひ聴いてください。

あと同時に、全国各地のラッパーさん達を募集して曲を作っていくという企画も考えているので、お楽しみに。