感謝の習慣でたぶん幸せになれる

僕の住んでいる街は先日、記録的な大雪に見舞われた。

30cmほど積もった雪を除雪をしながら思ったのは、除雪をした後に通勤しなくてもいいことへの感謝だ。

行くべき仕事場がないことの喜びを噛み締めながら除雪をし、息子の幼稚園の準備を終え、お迎えバスを待った。

しかし、予定の時間になってもバスがこない。

10分ほど経過してから、幼稚園からバス運行中止のメールに気が付き、自由登園でいいとのことだったので、僕は息子に「今日はお休みにしようか?」と問いかけたが、次の答えが返ってきた。

「今日は幼稚園最後の日なので行く」

げっ!と一瞬思ったが、距離的には1.5キロ程度なので、歩いていけば20分ほどだ。

でも往復3キロ、しかも迎えに行くので6キロだなと、脳を高速回転させ、結論としては「行きたくねぇ…」である。

「家で映画でも見ようか」と甘い声をかけたのだが、息子からの返事は「絶対に幼稚園に行く」と、意思は堅く。

仕方なく歩いて幼稚園に向かうことにしたのだった。

往路の感謝

車道は道が狭くなり、車は渋滞している。

歩道は誰かが通ったことによってできた道しかなく、人が1人しか歩けないような道だ。

「この道を6キロ歩くのかぁ。」

と気が少し重くなりながらも歩き続けていると、前の方から人が歩いてきた。

どうやってすれ違おうかと考えていると、その人は少し幅が広くなっているところで立ち止まっている。

道を譲ってくれるようだ。

待っていてくれるので、少し足早に進みながら、通り際になんて声をかけようか考えていた。

「すみません」か「ありがとうございます」のどちらにしようか。

僕は「ありがとうございます」にしようと決めた。

そして、通り抜ける際にその人は「急がなくていいですよ」と優しい声をかけてくれ、僕は「すみません」と言いかけたが、事前に決めたとおり「ありがとうございます」とお礼を言った。

その後も4人の人に道を譲ってもらい、僕は「ありがとうございます」とお礼を言った。

いや実は、一回だけ「すみません」と言ってしまった。

そうなのだ。

何か人にしてもらった時に「すみません」とか「申し訳ありません」とか言ってしまうのは、僕のクセなのだ。

これは、おそらく公務員時代に処世術として培われたものなのだが、次のような理由が考えられる。

組織の中では、できるだけ周りと合わせて、人の怒りを買うことなく過ごすことが重要だ。

特に全員が終身雇用のような硬直的な組織であれば、恨みを買うのは合理的じゃない。

だから、何か少しでも他人に負担を感じさせることがあれば「すみません」と言っておいた方が無難、という感じだ。

もしくは、「ありがとう」よりも「すみません」を使った方が、自然な場面が多かったからかもしれない。

「すみません」と言う場面の方が多かったのであれば、やっぱり離れてよかったのかもしれない。

というわけで常にそうしていたせいで反射的に「すみません」がクセになり、今回も一回だけ出てしまったが、案の定申し訳ない気分になってしまった。

僕は申し訳ないと思って生きる人生は嫌だと思ったから、今日は「ありがとうございます」でいこうと思ったわけだ。

「すみません」って言い続けていたら、そのうち「生きていること自体が申し訳ない」という風になってしまいそうではないか。

それなら「生きていること自体が有難い」という風に思って生きた方が、絶対健康にいい。

そう思ったから、「ありがとう」という言葉にこだわったのだけれど、反射的に「すみません」が出てしまった。

なかなか、長年のクセは抜けないものだなと思う。

両方言ってみて、はっきりわかったのは、

「ありがとう」と声に出すことで、自然と感謝の気持ちを持つことができる。

「すみません」だとやはり、「自分がここにいること自体が申し訳ない」みたいな気持ちになるということだ。

言葉の力は侮れないものだ。

「言霊」の力である。

帰路の奉仕

朝の8時45分、感謝のおかげからか、怪しい雲行きとは反対に僕の心は晴れ晴れとしていた。

息子を送り届けた帰り道、僕は今度は道を譲る側になろうと決意して歩いていた。

その結果、3人の人に道を譲ることができた。

「ありがとう」が1人。

「すみません」が1人。

無言が1人。

これだけでも、その人の生き方が見えてくるような気がする。

この日だけでも感謝を4回、道を譲るという奉仕を3回実践できた。

公務員時代には、感謝0回、謝罪10回みたいな過ごし方をしていたので、劇的な変化だ。

魂が洗われている感が半端ないではないか。

感謝の力

感謝や奉仕が良いというのは、多くの自己啓発本に共通している教えだ。

おそらく人生を幸福に生きたければ、感謝等は必須の要件なのだろう。

僕も道の譲り合いしかしていないが、実感している。

実際、感謝等の行為について良い効能があることは、多くの研究で明らかになっているという。

そういえば、僕の好きなオーディオブックで『借金2000万円を抱えた僕にドSの宇宙さんが教えてくれた超うまくいく口ぐせ』(小池浩)というのがあるが、この本で「ありがとう」に関するエピソードが出てくる。

その中で、人生を変えるワークの方法も紹介されているのだが、今回感じた感謝の清々しい力を考えると、大変だけどやってみようかなと思えてくる。

その方法については、ネタバレになるのでここでは紹介しないが、興味がある人は聞いてみてほしい。

この本に書かれてあることについて、役にたつかどうかは人それぞれだろうが、明るく生きられるし、普通にエンタメとしても面白いと思うのでオススメだ(オーディブルには無料で1冊体験のキャンペーンがある(2021年12月26日現在)ので、それを利用した方がお得です)。

今年から始めた週刊FKブログですが、これが今年最後の投稿となります。

読みにくい文章だったかもしれませんが、気長にお付き合いいただきありがとうございました。

来年も引き続きマイペースな内容で無理せずやっていきますので、お付き合いいただけると嬉しいです。

それではまた来年お会いしましょう!

 

FK